大手自動車メーカー「マツダ」(本社・広島県府中町)元社員で兵庫県出身の25歳の男性が昨年4月に自殺したのは、同社が過労に対する配慮を怠ったからだとして16日までに、男性の両親が同社を相手取り、約1億1000万円の損害賠償を求め神戸地裁姫路支部に提訴した。
訴状によると、男性は平成18年、入社3年目でベテランが担当する部門に担当替えとなってから時間外労働が多くなり、自殺1カ月前は月に71時間程度の時間外労働があった。
またパソコンのログ記録から、自宅でも業務を余儀なくされていた。
さらに上司から「残業しなければならないのは業務能率が悪いからだ」などと、パワーハラスメントと取れる叱責を受けていた。
同僚などの話から、男性は昨年3月下旬に鬱病(うつびょう)を発症したとみられ、同4月2日に社宅の自室でロープを首に巻いて自殺した。
原告側は男性の自殺は同社が多重な業務に加えパワハラ対策を怠り、労働安全衛生法に定める安全配慮義務に違反したとして、慰謝料など計約1億1000万円の損害賠償を求めた。
マツダの広報本部は「訴状を受け取っていないのでコメントできない」としている。

