悲しいお仕事
管理人として、きちんとサイトで仕事をしなくちゃと、自らを律する意味で開設したこの「管理人メモ」。
なんという怠惰な更新状況でしょうか。情けなや・・・・・・。
さて。
最近、とある制作会社のデザイナーさんと一緒に仕事をしたのですが、そこで、とても悲しい体験をしました。
その制作会社は、とにもかくにも常に「忙しい」のです。22時でも23時でも、電話すればみんな働いています。下手をすると土日にもいます。たまに会うと、なんだかみんな青い顔をして、不健康そうです。そんな過酷な労働を毎日してるスタッフの一人、30代正社員が「夢は年収300万円」などと言うのを聞いて、泣きそうになったことがあります。
さて、そこのデザイナーさんが今回どんな仕事をしたかというと、「やっつけ」なんですね。
上がってきたデザインを見たとき、今度は本当に泣きました、自分の仕事をおざなりにされた悔しさ、悲しさ、腹立たしさで。
でも、わたしの怒りは、デザイナーさん個人に向けられたのではありません。会社にです。
そのデザイナーさんは、とてもいいデザインをするんだけど、まだ新人で未熟、知らないこともたくさんあるんです。入ってまだ数ヶ月だというのに、きつきつのスケジュールの中案件を丸ごと任されて、上司や先輩に全くフォローしてもらえないとなれば、あんな仕事になってしまうのは、無理もないことでしょう。
会社のお金でスクールやセミナーに通わせてもらい、上司や先輩にがっつり仕事をしこまれ、一人前にしてもらったわたしたち世代は、ラッキーだったんでしょうか?
わたしはそうは思いません。
あの頃はまだ、終身雇用の考えが残っていました。会社は「人を育てる」ということを、当たり前にしていたのです。
ところが今、人材は財産ではなく、使い捨てる道具です。求められるのは「即戦力」ばかりで、入社するときにもう一人前でなければなりません。
一人前を期待されて入るので、誰もフォローしてくれない。「なんちゃって」な仕事を納品してしまい、それがクレームとなれば(まあ、なりますよね)、責任は会社でも上司でもなく、その未熟な一社員に科せられます。
そんな状況で、誰が得をするのかなあ? よく分かりません。わたしには、みーんなが損するとしか、思えないのです。
終身雇用制に戻ればいいと思っているわけではありません。会社がそういう風に変わったのなら、雇用条件も変わるべきじゃないかと思うのです。
企業が人材を育てる気がないなら、個人が自己負担で勉強するのだから、その分給与は高くて当たりまえではないですか? 勉強するための時間だって必要です。それも確保されるべきではないですか?
時間と金をかけて育てる気はないくせに、低賃金で長時間会社にしばりつけ、勉強や転職をさせる機会も奪う。それが、今の企業と従業員の関係です。
こういう過酷な現場で、パワハラは起こりやすくなっています。
使い捨ての駒に人権もくそもあるか、という経営者の臭い息が、充満している会社。そんな場所で働く人たちは今、何を得て何を失っているのでしょうか。


