私は25歳(女)で、去年の10月から今月の10日まで約5か月間、沖縄の某しろあり駆除会社(S社)に見習い研修社員として雇われていました。
S社は、全国ネットのテレビ番組の取材を数回受けた事や、あちらこちらに支社や目立つ看板を設置していたことなどで、地元では割と名前の大きな会社でした。
私も入社するまでは、社員が2・30名いるものだろうと思っていたのですが、実際入社してみると、稼動していたのは社長と私を含め総務課の女性社員が4名(私の他3名は、10年8年6年と長く勤めていました)、そして工事部の男性社員が1名(入社してまだ2週間ほど)だけで、しろあり工事の肉体労働が主な仕事となる会社では、明らかに人員不足でした。
そのため、工事の仕事が入ると、まだ仕事に慣れていない私と男性社員、社長、総務課から女性社員が2名駆り出され、計5名で現場をこなしていました。
人員不足ですから現場の作業は長引きます。社長はイライラをつのらせては、男性社員に罵声を浴びせていました。他の女子社員から、
「社長は現場では気を張ってるから、言葉が厳しくなるけど気にしないでね」
などと言われていたのもあり、私も当時は社員教育の一環なのだと思っていました。しかし、発せられる言葉には、
「○○歳なのにこれぐらいもできないのか!子供も3人いるんだろう!」
「○○歳のくせにこんなこともわからないのか!馬鹿やろう!」
と、年齢や私生活の事まで持ち出されていて、疑問も感じていました。私は子供が何人いようと仕事には関係ないと思っていますし、年齢を引き合いに出すほどその男性社員が仕事が出来ないようには見えなく、まだ経験が浅いけど一生懸命やっているという印象でした。
同じ男性社員がお昼のお弁当代を少し出し遅れただけで、
「お前、金払ってから食えよ!○○歳のくせにこれぐらいの常識もないのか!」
と言っているのを聞いたときには、冗談交じりなのだろうと思ってましたが、社長は本気で、その後も社員教育とかこつけた理不尽な罵声は続きました。
結局その男性社員は、私が入って5日程たった日、現場での朝、社長の八つ当たりに近い、弁解も許さない一方的な「帰れ!帰れ!帰れ!」という怒鳴り声に、現場を放棄。お昼には戻ってきてその現場はこなしましたが、その日に退職しました。
数日後、その男性社員が来社し、お給料の事で社長と2時間ほど話をしていましたが、言いくるめられたのか肩をぽんぽんと叩かれ会社を後にしていきました。
その光景を見た私は不安にかられました。
(お給料がまともにもらえないのでは!?)
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ここでパワハラとは話がずれてしまうかもしれませんが、S社と社長の人物像を想像していただく手助けになればと思い、お給料の面と、私が入社した時の事を少し説明させていただきます。
私は去年の9月まで、某清涼飲料水の会社で2年間、自動販売機の補充員として働いていました。
私が担当していた自販機がたまたまS社にも入っていて、2年の間に社長とあいさつをかわしたり少し会話を交わすことが度々あるなかで、ある日社長から、
「うちの会社で働かないか?うちは給料18万だし、朝8時半から夕方5時半までの勤務で、休日は日曜に加えて隔週土曜も休み。研修期間が3ヶ月あるけど、なによりパソコンや接客とかいろんな事が学べるぞ!」
と誘われたのです。
私はスキルアップや将来性を考え、転職を決めました。
しかし、実際入社してみると、週の半分以上は工事の仕事が入り、その日は朝7時半から夜8時は当たり前、9時10時までかかることも多々ありました。
そしてなにより、タイムカードが無い!!
私は、(どうやって残業代の計算をしているんだろう、最初の話と違うな、1ヶ月頑張ってみて、これで給料が18万円以上なかったら辞めよう)と考えていました。
そして、給料日。総支給額が14万円しかなく、残業代も『社長人事考課』という名目で、時給に換算すると1日30分の残業代しか付いていなかったのです。
この『社長人事考課』というのは、社長がその社員の能力に見合った金額を決めているというもので、現場が会社から遠く交通渋滞で帰社が遅くなっても、それは残業には含まないという事でした。
私はその日のうちに上司に電話をいれ、
「まだ入社して間もないので私の能力に対してこれだけしか払えないというのは解かります。だけど、会社にとっての私の時間に対する価値と、私にとっての私の時間に対する価値があまりにもかけ離れているので辞めさせてください」
と告げました。
その話は社長まで届き、
「ならこの条件でどうだ」
と出されたのが、日給5000円の朝9時から夕方6時までで、日曜休日の他に平日もシフト制で週1の休み、そして、会社の商品(1000円程度)を売ったら、その売り上げの10%を給料に付け、工事がある日はその営業ができないので、1日1000円の手当てを付けよう、というものでした。
私はなんだか腑に落ちないと思いながらも、他の女子社員の、
「スキルアップを考えるんだったら、お金は二の次だよ」
という説得に、しばらく続けてみることにしました。
就労時間はこう決めたからと急に定時に上がれるわけはなく、帰りが7時8時になる事が普通でしたが、優遇してもらっているという思いと、他の社員も遅くまでがんばっているのでそれを助けたいという気持ちで、目をつぶって働いていました。
幸い社長は女性には多少優しく、この時点で私もパワハラを意識する事はなかったので、きつい仕事だと思いながらも、肉体労働や接客の楽しさを少しずつ見出し、仕事に励んでいました。
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入社して2ヶ月が過ぎ、その間に10名以上の新入社員が入ってきましたが、社長の罵声にみんな引いてしまい、2日3日で辞めてしまう方がほとんどでした。
しかし、私が見た中で最大の被害者、そして現在もS社に勤務を続け、今もパワハラの被害を受けているであろう男性社員Kが、入社してきたのです。
Kは少し小柄で(おどおどしたところは多少ありましたが)気の優しい、真面目な33歳の男性でした。
この頃には私も仕事に慣れ、現場には社長とK、それに私と総務からの女性社員1名で入っていました。
Kが入社したばかりの頃は八つ当たり等もそれほど酷くなかったのですが、唯一の男性社員のKは社長と行動を共にする事が多く、私の知らない間に支配する側と支配される側の関係が築かれていったのです。
それは、日常的な言葉の暴力もありました。
Kの事を普段から、「おい、はなくそ!」と呼んだり、
「お前の嫁になる女はかわいそうだな。経済力が無いから貧乏な暮らしをして将来路頭に迷うぞ。お前達もこんな男婿にするなよ」
と、Kと私達女子社員がいる前で言ったり、
「お前は、33年間何して生きてきたんだ!俺が33歳の頃は1億円稼いでいたぞ!」
と。
自分の自慢をするのは別に悪い事だとは思いません。その人の自信の現れだろうし、そうすることで自身のモチベーションを高めることだってあるかもしれません。ですが、他人をけなす事で自分を高い位置に持っていくのは、許せない事だと思います。
また、Kのいないところで、
「あいつの両親は二人とも公務員なのに借家にすんでるそうだ。信じられるか?」
と、Kのご両親のことをけなしたり、現場でお客様にも、
「あいつは33歳なんですけど、何にも出来ないんですよ。情けなくなりますよ。」
と、Kの聞こえるところで言ったり。
実際、この事が一番つらいと、K本人も言っていました。
ほとんどのお客様は、
「でも、K君がんばってるじゃない」
とフォローしてくれたり、中には、
「社長のあなたたちに対する言葉を聞いてられない」
と、そっと私に耳打ちするお客様もいらっしゃいました。
やがて、言葉だけではなく、Kが些細な失敗(失敗とは言わないような、たとえば道具を社長の気に入る位置においていなかったり)でもすると、頭を拳で思い切り殴るようになりました。
私は、突然目の前で起こった光景にビックリしてしまって、何も言えず止められなかった自分に悔しさを覚え、夜、涙が出てきました。
更に驚いたのが、会社の中でKと私の2人並んで社長の説教を聴いていたときのことです。
社長が、
「だからテメーはダメなんだ!!ごん!!」
と言ったあとに、Kのいる方向から『ドッ!!』という鈍い音が聞こえました。
そのあと社長はそのまま説教を続け、私は(何の音だったんだろう)と気になっていました。
その音の正体が分かる日はすぐにやってきました。
現場でいつものように社長の罵声がKに向けられ、それをわたしは少し離れた場所から見ていました。
「何度言ったらわかるんだ!このバカが!ごん!!」
と社長が言うと、なんとKは、自分の拳で自分の頭を『ドッ!!』と鈍い音がするぐらい強く殴っていたのです!
社長はKが何かヘマをする度に、自分が殴るのが面倒なので、K自身に自分の頭を殴るように教育していたのです。
『ドッ!!』という音が小さいと、
「聞こえない!」
と、更に強く殴らせました。
時には、「50回!!」と言われ、Kは『ドッ!ドッ!ドッ!』と連続で自分の頭を殴っていました。
Kは朝7時頃には出社し、夜10時頃までほとんど休憩も取らせてもらえず仕事をこなしていたので、プライベートな話をする時間は皆無でした。
私は、Kと話すチャンスを覗っていました。そのチャンスは、離島へ出張に行くときの船の上で巡ってきました。
私はKに、なぜ会社を辞めないのか訊ねました。するとKは、
「何度も辞めたいって言ったよ。でも、辞めさせてもらえない」
と、苦笑しながら少し疲れた顔で私に言いました。
現場で社長に
「お前はもう辞めろ!作業着は会社のものだから全部脱いで帰れ!!」
と言われ、Tシャツとトランクスだけで帰ろうと本気で思い全部脱ぎ、帰る準備をした事もあったそうです。
一番酷かったのは、辞めると言った時、社長は手にしていた角材をKの頭に振り下ろしたのだそうです。Kは現場用の作業ヘルメットをかぶっていたので幸い怪我はなかったようですが、ヘルメットは割れていたそうです。
私はKに会社を早く辞める事を強く勧め、同時にKが受けてきた事は完全なパワハラで被害であるということを告げました。
それからは、Kは私と顔を合わす度に二言目には「辞めたい」と言いますが、自分が被害者であるということはあまり理解していない様子でした。
去年の暮れ、会社の忘年会を社長を含め全社員総勢6名で居酒屋にて行われました。
その席で、Kは一人だけ立たされ、自分の生い立ちや、S社に入社しての自身の変化等を、永延2時間喋らされました。少しでもつまづくと酒を強要されたり「もう1回!最初から!」と席につくことは許されず、喋らされ続け、社長はそれを見て楽しそうに笑っていました。
その時、私が引いている事を察したのか、上司が、
「社長はこうして人前で喋らせることで自分の考えを言える社員に育てようとしているんだよ」
と言いましたが、私の目にはいじめとしか映りませんでした。
Kはその後も何度か辞めたいと社長に言っているようですが、その度に社長に説得され、辞められずにいるそうです。そして、Kが辞めると言った後には少し優しくなり、靴などの物をくれるんだとか。
私は、社員が辞めそうになったから物をあげたりするのではなく、2日3日で辞めていく人が多い中、なぜこうして自分に付いて来てくれる人たちを普段からもっと大切にしないのだろうという、社長への不信感が自分の中で日増しに強くなっていくのを感じていました。
一度そう思い始めると社長の横暴な態度がやたらと目につくようになり、私の中でも限界が近づいてきていました。
私が辞めるきっかけとなったある事件は、工事の現場で起こりました。
肉体労働であるにも拘らず、普段からまともな休憩はあまり取らせてもらえず、朝から4、5時間働き通し、お昼過ぎにようやく休憩を取らせてもらうことがほとんどでした。
その日も朝8時半から現場に入り、午後1時頃まで休みなしで作業していたところ、社長がたばこを吸っているのを見て「私達も休憩を取っていいですか?」と訊ねました。
すると社長は少し驚きながらも「ああ、取れ」と言いました。私は上司等も呼びに行こうと引き返そうとしましたが、社長に呼び止められ「1人で取れ」と言われました。
私は、お茶を汲み現場から少し離れた場所へ移動しようとしました。すると社長が、「お前に一つ言っておくけどな!」と怒り口調で話を始めました。
それは、皆各自のペースで仕事をしているので休憩は一緒にとるものではないという内容でした。
私は上司達が休憩を取っていなかった事も知っていたし、Kが10時の休憩を取りたいとボヤいていた事も知っていたので、
「4,5時間続けて作業するよりも2時間ごとに10分でも休憩を挟んだほうが稼働率は上がると思います」
と言いました。
社長は更に怒った口調で何やら怒鳴っていましたが、私は作業効率を上げるための提案をしてクビになるならそれでも良いと思い、更に突っ込み、
「しかし、上司が休憩を取らないと下の者は取りにくいですよ」
と言ったとたんに、「帰れ!!」という言葉が飛んできました。
私が、
「私を雇うのはいつまでで宜しいですか?」
と訊ねると、
「今日までだ!帰れ!」
と言われ、私は
「短い間でしたがお世話になりました」
と一礼し、上司にもあいさつに行こうとすると、
「○○は俺の部下だ!!お前には関係ない!!」
とすごい剣幕でした。
私は、これ以上S社に何の希望も見えなくなり、その日に退職を決めました。
現在労働基準監督署のほうに相談に行き過去5ヶ月の時間外労働賃金を請求する方向に行動しています。
私はお金が欲しいというだけの行動ではなく、社長の従業員を会社の道具にしか思っていない考え方が間違っているということを、本人にもS社の従業員にも気づかせたいのですが、上司には、
「今まで良くしてきてあげたのになぜこんなことをするのか」
「業務を教えてくれた人への裏切りだよ」
などと言われています。
今でもその上司のことを尊敬する気持ちは変わりませんし、S社で働いている人達を傷つけるつもりでしていることではないのに、皆会社側の立場に立ってしまってうまく自分の気持ちが伝わりません。
とりあえず、請求書を出しに行き、Kに退職届を出すよう強く勧めようと思います。
長くなりましたが、少しでも多くの方に読んでいただき、ご意見などいただければ幸いです。
<沖縄県・パワハラ目撃者(女性)>
※パワハラネット岡部より※
ご投稿くださったパワハラ目撃者さま、いただいたメールに返信しているのですが、全て送信できずに戻ってきてしまいます。メールアドレスの記載に間違いがあった可能性がございますので、再度メールにてご連絡くださいませ。
まで、よろしくお願いいたします。

